どんなコース?
沖縄離島僻地J-MELS Basicコース
J-MELSコースは、日本母体救命システム普及委員会が主催している、「母体急変時の初期対応」を学ぶことができるコースです。J-MELSコースにもいくつかの種類がありますが、救命処置を楽しく学ぶ会では、「一次医療施設で高次医療施設に搬送するまでの対応の講習」である、Basicコースを行っています。(J-MELSコースについての詳細は、J-CIMELSのホームページを参照ください)
日本では、年間50例程度の妊産婦死亡が報告されています。死亡症例には「ハイリスクである」と認識されていなかった方も多く含まれているという特徴があります。また、妊産婦死亡の1/4は参加出血に関連していると言われていますが、産科危機的出血による死亡は30分以内には起こっていないこともわかりました。これらのことから「母体の急変を早期に認識し、適切な蘇生処置(気道、呼吸、循環、意識を維持するための処置)を行い、適切なタイミングで高次医療機関へ搬送することができれば、生命を救いうるのでは?」と考えられます。一方で、急変は、ハイリスクに妊娠の方だけでなく、「誰にでも起こりうること」から、すべての妊産婦の方に、急変に備えてのモニタリング、観察、処置が必要ということになります。
J-MELS Basicコースでは、
・急変が起こった場合にすぐに対応できるような観察、モニタリング、処置
・急変の認知
・急変時の対応
・高次医療機関への搬送の判断
について、シミュレーションを通して学ぶことができます。
休憩時間を含めて約4時間のコースです。
何時間のコース?
受講料は?
受講料は、¥7,000です。
教科書代は含まれていません。
認定インストになるには?
〜編集中です〜
産婦人科必修
母体急変時の初期対応 第2版
J-CIMELS公認講習会ベーシックコーステキスト
価格:4400円+税
教科書、参考書は?
J-MELS Basicコースの扱う内容は、母体急変への初期対応の知識、技術の中でも基本的なものです。産科スタッフのみなさんに、この基本的な知識、技術を知っていただき、共有していただくことが目標です。
コースは、レサシアン(できれば脚付きのもの)とAEDトレーナー、モニターのシミュレションソフトがあれば開催可能です。レサシアンをお持ちの施設であれば、他の器材は当会から持っていくこともできます。
沖縄本島だけでなく、周辺離島や、本島でも中心部から離れた地域で活動されている産科スタッフのみなさん、「器材がないから」「離島だから」と諦めてしまわなくて大丈夫です。出張でのコース開催もできますので、ご相談をいただければと思います。
沖縄離島僻地J-MELSコースの目標
対象は?
当会のコースは、
・産婦人科医師
・助産師
・産婦人科に勤務している看護師
を対象としています。
「興味はあるけれど、すごく難しそう」と感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、これまで救命処置について学ぶ機会の無かった方にも、優しく、楽しく学んでいただくための工夫が凝らされているコースです。
J-MELS Basicコースは、産科開業医、クリニックの医師、助産師、看護師をメインターゲットにしているコースです。もちろん、病院に勤務されている産科スタッフの皆さまにも、院内急変への対応について学びの多いコースだと思います。
コースでの指導は、産科医、助産師、産科の看護師と、全身管理(救命、麻酔、集中治療)の医師、看護師が協力して行います。全身管理インストに、急変対応の基本、産科インストには提示された症例各々についての現場での実際について指導を受けることができるのも、このコースの大きな特徴です。